雷槌-IKAZUCHI-の分解・調整
こんにちは、兄貴(@ANIKI_hateblo)です。
結構前の話になりますが、以前調整したエアガンの画像が出て来たので、写真の供養も兼ねて記事にしようと思います。
ああ懐かしや。
ある日、またしても不調になった電動ガンを預かって来ました。
その名も「雷槌」。
ちょっと何言ってるか分からないと思いますので画像を用意しました。
なんだこのビーム撃てそうな銃は
凄まじいサイバー感ですね。
こちらの記事でも少しだけ紹介しています。
元々は日本のメーカーが昔作っていたモデルのようですが、今回の個体はよく分からん中華メーカー(JG?)がコピーして作った物みたいです。
ベースがマルイのスタンダードM4なため、分解や整備はやりやすい部類のエアガンです。助かった。
持ち主は例のVSRのオーナーであるメンバーKくんで、彼の最初の一挺は実はコイツでした。
(ちなみに二挺目はトールハンマー (!))
(ライトアップされるフィールドで佇むKくん)
果たして彼はどこへ向かうのか。
で、この雷槌は立派なMADE IN CHINA です。
見た目はともかく中身はちょっとアレな事が多い中華製、ちゃんと長く使おうと思ったら分解調整はしておいた方が無難ですね。
彼が買った個体はたまたま性能が良く、とりあえず問題なく使えていました。
しかし何度目かのサバゲーで弾詰まりのトラブルが発生。
初速も非常に高いため(0.2gで約95m/s)、せっかくコンパクトで取り回しが良いのにフィールドによってはレギュレーション的に使えないのも問題でした。
弾詰まりを解決するついでにこの際キチンと一度バラして調整し、各部をちゃんとやろう!と言う訳で預かって来ました。
そんな訳で我が家に珍銃ばかりやってくるのは何故なのかは謎ですが、早速作業して行きましょう。
外装の分解
本体のレビューは完成してから行うとして、早速バラして行きます。
まずは外装の各部に見えるネジ類を全て外します。
そうしたら全体的にモナカ構造なので左右に開けば外装を外すことが出来ます。
一箇所キャリングハンドルの前部分のみ外しにくいですが、細いマイナスドライバーなどで開けば外せます。
で、外装を外すとこんな感じ。
スタンダードM4の面影が残る本体がお目見え。
ここまで分解出来れば、後は普通のM4と同じ手順でバラせます。
ちなみにストックはレバー前後を同時に下げると分解せずにそのまま抜けます。
これで外装は分解出来ました。
メカボックス取り出し
さてさて、この貧相なM4状態に出来たらメカボックスを取り出します。
普通のM4と分解手順は同じなので、いくつかポイントのみご紹介。
手順としては、まずフレーム後ろ側のピンを外してテイクダウンします。
ストックパイプを取り外してからグリップとモーターを取り外します。
モーターを取り外し、グリップ内部の+ネジ2本を外します。
中にはヤバそうなモーターが。
スーパーハイパワー。
これはつよい(確信)
怪しすぎるのでマルイ製EG1000モーターと交換します。
次に本体のフロント側にあるピンを叩いて外します。
フレームをアッパーとロアーに分割したら、トリガーの近くにあるピンも同様に叩いて抜きます。
トリガーピンは向きがあるので決まった方向からしか外せません。
片側が抜け止めのローレットになっているので無理に外さない事。
次にマガジンキャッチを外しますが、ここの六角ネジが規格不明の謎六角なので適当な六角ネジで無理矢理外します。
インチ規格なのかな?少なくとも我が家のミリ規格六角では合う物がありませんでした。
メカボックスの分解・調整
さてさて、肝心のメカボについてはネジの数など細かな所が違うものの東京マルイ製Ver.2メカボックスとほぼ同じです。
なので、分解そのものについてはネットで詳しく調べられます。
簡単に言うと、見えているネジを外して開くだけです(雑な説明)。
今回行うメカボ内の調整は
・マルイ純正メカボックスの外装に交換
・マルイ純正スパーギアに交換
・マルイ純正セクターギアに交換
・初速調整のためスプリング交換
・マルイ純正ピストンに交換
・配線交換
・内部部品の洗浄、グリスアップ
こんなメニューの予定です。
内部をマルイ化しよう、と言う事ですね。
スイッチやタペットプレートなど使える物は使うため、やはり一度分解する必要があります。
あとは様子を見ながら適宜変更して行く感じでやりましょう。
まずはサクっと分解します。
メカボックス各部のネジはよく分からん規格のトルクスネジのような物でした。
なので家に転がってた適当なマイナスドライバーを削って対応。
写真だと伝わりづらいですが、中華ガンに良くあるエイリアングリスではなく、謎の茶色い汚いグリスが内部に…。
なんだこれは…。なんかモスグリーン的な色…。
ベベルギアは8枚ラッチなのはいいんですが、余計なベアリング(トラブルの元)がついてたのでマルイ純正ベベルに交換します。
バッチィですね。
それぞれ使う物はお湯で薄めた中性洗剤と古い歯ブラシで良く洗って乾燥させておきます。
細かな所はパーツクリーナーで再洗浄。
あらかじめおおまかに中性洗剤で洗っておく事でパーツクリーナーの節約になります。
今回使うメカボックスのピストンレール部分を#800程度の耐水ペーパーで軽く磨き、こちらも洗浄と乾燥。
経験上、鏡面に仕上げてしまうとグリスが流れてしまうのでヘアライン程度の研磨にしておきます。
今回使うメカボックスの外装は最近の物ではなく、M16A1とかに使われていた古い物です。
非常に頑丈で精度が高いのが特徴。
外装の精度が高いと各ギアのシム調整も非常に楽になるので、使わない古いメカボをお持ちの方は外装だけ使ってみてもいいかも知れません。
最近のM4のメカボ外装なんかは色んな場所が肉抜きされているので若干ヤワかったりします。
メカボックスの組み立て
各部の洗浄と乾燥が終わったらメカボックスにギアやパーツ類を組み付けて行きます。
軸受けはマルイ純正の樹脂軸受け。
相当ハードなチューニングをしない限りこの樹脂軸受けは優秀だと思っています。
何かトラブルがあった際にもギアやピストンより先に軸受けが壊れてくれるので大きな破損に繋がらないのもメリット。
瞬間接着剤でメカボにしっかり固定します。
各ギアはマルイ純正なので、とりあえずシム調整もマルイ純正レシピにて行います。
使用するシムはZCの物。お値段¥378+税。
スパーギアの下には0.3mmのシムを2枚、上に0.5mmを1枚。
セクターは下に0.3mmを2枚、上側はシム無し。
ベベルギアは下に0.3mmを1枚、上に0.15mmを1枚です。
と、ここでマルイ純正セクターと雷槌セクターで歯の枚数や各部の形状が違う事が発覚。
トラブル防止のためタペットもマルイの物を使う事にします。
シムはマルイレシピのまま仮組みし、一度メカボを閉じて手で回しても特に異音も無いのでこのまま組みます。
あとはサクサク組んだら完成。
雷鎚はM4のキャリハンが乗っているので、ドットサイトなどを取り付けるにはキャリハン用のマウントが必要です。
こんなの。
このタイプのマウントは雷鎚の外装を付けたままでも取り付けが可能です。
今回は外装のカスタムパーツとしてストレートトリガー(赤)、タンゴダウンタイプのグリップ、ベクターオプティクスの実銃用ドットサイトを装備。
ちょっと大きめですが、その分見やすくて良いドットサイトです。
値段も実銃用としてはリーズナブルなのでオススメです。
全て取り付けて完成した全体図はこちら。
ドットサイトを乗せると近未来感が加速しますね。
中身はほぼマルイなので、このサイバーな見た目からは想像出来ないほど堅実な作りになっています。
さて、早速撃ってみましょう。
本体レビュー
まずは初速の測定から。
手元にあったギャロップ製の0.2gバイオ弾で測定。
数値としてはまずまずですね、インドアでも安心。
インナーバレルが極端に短いため(15cmほど)、遠距離での安定性はイマイチですが、20mくらいならそこそこの精度で撃てます。
あ、書き忘れましたがチャンバーパッキンと押しゴムはマルイ純正品に交換してあります。
メカボ内部はほぼマルイのスタンダードなので、安定感はあるものの最近の電子トリガー系に比べると連射は効きません。
セミのキレ、レスポンス共に良くも悪くもスタンダードな性能です。
フルオートのサイクルは秒間14発程度と、これまたスタンダードな数値ですね。
全体的にコンパクトなので取り回しは良く、初心者にも扱いやすい一丁に仕上がりました。
強いて言うなら、前方に入れるバッテリーが非常に出し入れしづらいので後方配線に引きなおしてストックチューブに入れるようにしても良さそうです。
そう言えばこの雷鎚、実は新品で買えたりします。
お値段的には楽天にて¥20,000ちょっとと、この凝った見た目の割にはお求めやすいのではないでしょうか。
サイバーな装備をお求めの方にオススメです。
さてさて、そんな訳で画像フォルダから使わなかった画像を引っ張り出して供養した訳ですが、実は記事にしていないカスタムってまだまだ沢山あるんですよね…。
こうやって機会があればまた記事にして行きたいと思います。
今回はここまで。
最後までお読み頂きありがとうございました。
ではまた!