東京マルイ M4 R.I.S. をMk18 Mod1 っぽくしたお話
こんにちは、兄貴(@ANIKI_hateblo)です。
サバゲーチームのリーダーをやるようになって約半年。
おかげさまで良いメンバーに恵まれ、充実したサバゲーライフを送れています。
工作が好きな私のもとには、ありがたい事にメンバーから修理やカスタムの依頼が頻繁に来ます。
簡単な弾づまりの解消から、切断や切削を伴う大掛かりな改造まで、その内容は様々。
2019年1発目のネタとして、今回は数々のエアガンカスタムの中から私が持てる最大限の技術を惜しみなく注ぎ込んだ一挺をご紹介します。(どの銃も全力でやってるけど)
それでは書いて行きましょう。
東京マルイ M4 R.I.S.
今回の依頼はメンバーのN君からのもの。
彼はウチのメンバーとしては日が浅く、サバゲーもチームに入ってから始めた人間です。
しかし昔からミリタリー物の映画やアニメは大好物だったようで、銃そのものの知識ではメンバー内で私の次に詳しいくらいでした。
そんな彼が自身の最初の一挺に選んだのがこちら。
東京マルイ製スタンダード電動ガン、M4A1のR.I.S.バージョンです。
マルチパーパスアサルトライフルとして、今や世界一有名と言っても過言ではないM4にR.I.S.を組んだモデルです。
R.I.S.とはレイル・インターフェイス・システムの略で、ハンドガード部の上下左右にある20mmレールの事。
このレールに各種オプションを取り付ける事により様々な作戦にフレキシブルに対応させる事を主眼に開発されたようです。
このシステムによって銃そのものを持ち替えずともオプションの変更であらゆる目的に対応する事が可能になり、後に開発された様々なアサルトライフルに大きな影響を及ぼしました。
東京マルイの電動ガンでもその特性を譲り受けており、オプションの変更で広い野外フィールドから狭いインドアフィールドまで幅広く対応させる事が出来ます。
スタンダード電動ガンなので次世代に比べて軽量なのもポイント。
オプションも豊富で、最初の一挺には良い選択だと思います。
しばらくは彼もそのままの状態で使っていたのですが、使って行くうちにカスタムをしたくなるのがM4系列の怖いところ。
やはり彼もその衝動に抗えなくなり、私に依頼して来たのでした。
どんなカスタムにするのか
私にカスタムの依頼をしてくる時、人によって目的は様々です。
飛距離や精度などの性能向上を目的とする内部カスタム。
単純なストックの変更から、全体を大幅にイメージチェンジさせるほど大規模な外装カスタム。
今回の彼の依頼は、比較的大規模な外装カスタムでした。
先程も書いた通り、彼は大のミリタリー物好き。
色々な映画で登場頻度が高い部隊と言えば、ネイビーシールズなどでお馴染みのアメリカ海兵隊です。
海兵隊などで良く使われているM4は、ノーマルから改造してある事もしばしば。
様々な改造例がありますが、その中で彼がチョイスしたのはMk18 Mod1と呼ばれるモデルでした。
ノーマルの14.5インチアウターバレルを、閉所での取り回しを重視して10.5インチまで短縮。
フロントサイトを省略してダニエルディフェンス社製9.5インチのレールハンドガードを装着し、ストックもノーマルから変更されている事が多いようです。
M4系のカスタムとしては比較的メジャーなカスタムですが、民間系M4や実用重視のショートバレルがトレンドな昨今では中々に渋いチョイスと言えます。
さすが色々な作品を観ている彼らしい選択です。
かく言う私もMk18は結構好きなモデルです。
これは組むのが楽しみだぞ!
内容は決定!しかし…
常に一定の人気があるMk18なので、パーツそのものを揃える事には苦労しません。
が、問題はその価格。
Mk18を再現する上で欠かせない9.5インチのハンドガードですが、そのものズバリな物をチョイスしようとするとかなり高額な製品を買う事になります。
この製品がそうなのですが、お値段なんと約¥15,000 (!)。
こんな調子でパーツを集めて行ったら破産まっしぐらです。
予算をある程度に収めたいと言う彼の希望もあり、今回は完全再現は諦めてなるべく低予算でそれっぽく見えるカスタムにします。
色々探し回った結果が次の通りです。
Mk18 Mod1 風 低予算レシピ
- アウターバレル
Mk18を組むなら、まずはアウターバレルを14.5インチから10.5インチまで短くしなくてはいけません。
今回チョイスしたのは中華メーカーCYMA製の10.5インチアウター。
お値段¥2,000とアウターとしてはかなり安価です。
アルミ製で重量も127gと軽量なのが魅力。
マルイの純正アウターは重く、どうしてもフロントヘビーになりがちですが軽いアウターに交換する事で重量バランスを適正にする効果が望めます。
- ハンドガード
次にハンドガードですが、これはかなり悩みました。
結果的に細かな形状や長さよりも値段と見た目の雰囲気を優先する事にして、こちらをチョイス。
アウターと同じくCYMA製の10インチレールハンドガードです。
こちらもアルミ製で軽量。
長さは9.5ではなく10インチでハンドガード基部の形状も違いますが、肉抜き穴の雰囲気や全体のシルエットが近かったのでこちらにしました。
お値段も約¥8,000とそこまで安価ではないですが、先程の¥15,000と比べたらかなり価格を抑えられたと思います。
- ガスブロック
フロントサイトを省略するので代わりにガスブロックが必要になります。
電動ガンとしての機能的には本来無くても大丈夫なのですが、見た目以外に実は別の狙いがあります。
今回はスタンダードのプラフレームをベースにカスタムします。
純正のプラフレームに完全フリーフロートでハンドガードを組むのが強度的に不安なため、ガスブロックを組み込む事でハンドガードの支点を増やす目的で採用します。
今回チョイスするガスブロックはこちら。
ハンドガードでは(予算の都合で)採用出来なかったダニエルディフェンス社タイプの製品を、ガスブロックにて採用。
お値段¥2,500程。
D.Dのレーザー刻印がイカしたパーツです。
今回のCYMA製ハンドガードと組み合わせる場合、ハンドガードの内部上側を削る必要があります。
ちなみにこのDDタイプのガスブロックは実際のMk18では前期タイプに採用されていたようで、現在では一回り小さいノベスケタイプのガスブロックが主流のようです。
- ストック
実物のMk18はストックにいくつかのバリエーションがありますが、今回彼がチョイスしたのはこのストックでした。
M4用カスタムストックとしてはメジャーなマグプルタイプのストックで、現在のCTRと言うモデルになる前のMOEタイプと呼ばれるストックです。
お値段¥2,500程度。
実際はストックは実店舗で購入したため上記の物とは細部が異なりますが、大まかな仕様は同じです。
色はタンカラーをチョイス。
先程のガスブロックと同じく一世代前のストックで、渋いパーツの組み合わせですね。
- バックアップサイト
フロントサイトとキャリングハンドルが無くなる都合上、バックアップサイトが必要になります。
マグプルタイプのバックアップサイト、MBUSと呼ばれるモデルの前期タイプ。
現行品はMBUS2と言う少し薄型のモデルになっていますが、そこは敢えて旧モデルをチョイス。
お値段¥2,000程度。
こちらも実店舗で購入したため、実際に取り付ける製品にはマグプルの刻印は入っていません。
さて、これで大まかにパーツが揃いました。
これに加え、今回はバッテリーの配線を前方から後方へと変更します。
早速組んで行きます。
配線の取り回し変更
外装をアレコレ組む前に、バッテリー配線の取り回しを変更します。
まずは本体を分解してメカボを取り出し、中の配線をそのまま後方へと引き直します。
(ネット上にあふれている情報なので写真無し)
今回はコスト削減のため配線材の変更は行わず、純正の配線をそのまま使用します。
バッテリーはストックパイプに収納する事になるのですが、純正のストックパイプはそのままではバッテリーを収納出来ません。
理由は簡単で、単純に配線が通る道が無いのです。
純正状態のストックパイプ
ストックパイプ内部のパーツ
なので、本来ならばバッテリーを入れられるストックパイプに交換するのが普通です。
しかし今回は何と言っても低予算カスタムです。
純正のストックパイプを加工して使用します。
要するに配線が通ればいいので、ストックパイプと中の部品に配線の通り道を作ります。
リューターとダイヤモンドヤスリで削ってこんな感じ。
削りっぱなしだとなんだかアレなので、いつものブラスブラックで黒染しておきました。
後ろの赤い布はウエスです。
同様に、ストックパイプ内部のフタ的パーツもリューター等を駆使して削りました。
これでストックパイプ側はOK。
フレーム本体のストックパイプ基部もそのままでは配線が通らないため、手作業で配線とコネクターが入るスリットを作ります。
基部の内側に配線が抜けるようにする感じですね。
まずはスリットを開けます。
そうしたら、スリット後端にコネクターが通るくらいの穴を形成します。
配線が通るようになりました。
こうする事で、ストック基部の強度をあまり落とさずに配線を通す事が出来るようになります。
ストック基部から少しはみ出るくらいで純正配線を切り、別の配線材をストックパイプから少しはみ出るくらいの長さに切ってそれぞれ結合します。
配線同士をハンダで繋げ、上から収縮チューブを被せて処理しました。
先端にミニTコネクターを取り付けたら後方配線の完成です。
今回はスペースの都合上ヒューズレス仕様になりました。
あまり推奨出来ませんが、メカボ内部は純正のままですので大きな問題は起きないと思います。
内部もカスタムされる方は必ずヒューズを取り付けましょう。
あとはそのままストックパイプと新しいストックを取り付けておきます。
各パーツの組み込み
基本的にM4の外装をバラせる方なら特に組み込みは苦労しないかと思います。
純正のフロント周りをバラし、アウターバレルを交換します。この辺りの説明は割愛。
インナーバレルは家に転がってたKM企画の物がちょうどいい長さだったのでそのまま組みました。
先端にはブレ止めのため、マスキングテープを軽めに巻いておきます。
チャンバーやパッキンはマルイ純正のままです。
今回の個体ではバレルシムは合計で4mm程度入れ、ネジロックを塗ってからハンドガード付属のバレルナットをしっかり締め込みます。
そうしたらバレルナットの外ネジにネジロックを塗り、ハンドガードをねじ込みます。
ハンドガードを取り付ける際、フレームにあるガスチューブ的な出っ張りが邪魔になりますのでニッパーなどでカットしておきます。
ハンドガード下部のイモネジで位置を決めたらガスブロックを入れ、純正ハイダーを取り付けたらフロントは完成。
先程も書いた通り、ハンドガード内部上側を削らないとガスブロックが入りませんので注意。
私はリューターとダイヤモンドヤスリで削りました。
家に余っていたので、サービスでガスチューブもつけておきました。
あとは細かいパーツやオプションを取り付けて…
完成!
どうでしょうか。
細かいパーツは色々違いがありますが、なんとなくの雰囲気は再現出来たのではないでしょうか。
ハンドガードから見えるガスチューブが良い感じです。(自己満足ポイント)
全体的なシルエットもまとまっており、中々カッコいいと思います。
ドットサイトは以前私が譲ったマルイのプロサイトをナイツタイプのマウントで取り付けてあります。
フロントのPEQは完全ダミーで、中は空洞です。
軽いので飾りとしては大変優秀。
細かいところを除いて、今回トータルでかかったコストは約¥17,000でした。
これだけ大規模な外装カスタムにしてはかなり予算を抑えられたと思います。
本体に手を加える部分もありますのでお手軽とは言いにくいですが、これくらいの予算で組めるので雰囲気だけでもMk18っぽくしたい方にはオススメです。
特に純正のストックパイプを使用したまま後方配線化する手法は、小さなリポバッテリーをお持ちの方ならかなりオススメ出来ます。
バッテリー本体とコネクターや配線を後ろに持って行く事でフロントの軽量化も出来ますので、是非やってみて下さい。
N君に引き渡したところ、大変気に入ってくれたようなので良かったです。
これからの彼の活躍に期待しましょう。
今回はここまで。
最後までお読み頂きありがとうございました。
ではまた!