フローティングギアって?①
こんにちは、兄貴(@ANIKI_hateblo)です。
突然ですが皆さん、ミニ四駆のギアって何か加工してますか?
ミニ四駆でギアの加工と言えばカウンターギアの加工が主で、片軸なら620、両軸なら520を仕込んでいる方が多いと思います。
そんなギアの加工の中で、「フローティングギア」と呼ばれる物を聞いた事があるでしょうか。
一言にフローティングギアと言ってもやり方や細かなバリエーションは様々で、それぞれ加工の難易度も変わって来ます。
また、人によってやり方も色々なので、個性が出る改造でもあります。
今日はそのフローティングギアについて私がやっている加工の仕方や、改造の種類について解説したいと思います。
それでは書いて行きましょう。
フローティングギアとは
まずフローティングギアとは何なのかと言うと、簡単に言えば「ベアリングを仕込み、ベアリング以外がシャフトに触れていないギア」の事です。
言葉だけ聞いてもイマイチだと思いますので、百聞は一見に如かず。
こちらが両軸用830ベアリング仕様のフローティングギアです。
これはヤフオクに出品されていた(凄まじい精度の)物を参考に、私が(それなりの精度で)作った物。
こんな風にギアそのものがシャフトに触れておらず、ベアリング部のみが触れるようになっています。
このギアの場合は本来520を入れる場所の裏から加工しています。
フローティング加工はギアの回転抵抗を減らすために行う改造で、マシンの速度アップに効果があります。
やろうと思えばどこまででも精度を追求出来るため、ある意味深い沼と言えます。
主な種類と、長くなるので今回は比較的加工が簡単な「セミフローティングギア」の加工方法について解説しましょう。
セミフローティングギア
加工難易度★★☆☆☆
まずはフローティングギア加工入門編、セミフローティングギアから。
こちらはセミフローティングの名の通り、完全なフローティングギアではありません。
回転性能はフローティングギアに劣りますが、そんなに難しくない加工で性能アップが望めるので入門編にオススメ。
後ほど加工の詳細をお話します。
フローティングギア(850)
加工難易度★★★★☆
こちらは完全なフローティング加工です。
簡単に説明すると、ギアの本来ベアリングを入れる場所を850が入るように8mmまで広げ、そこに850を圧入して作ります。
作業的に精度を出すためにはボール盤が必要で、手作業でやるのは難しい加工です。
穴の拡大、ベアリングの圧入共に高い精度が求められ、失敗するとかえって遅くなる事もありますので慎重に作業しましょう。
その分上手く行けば性能は良く、マシンのレベルアップに繋がるので機会があれば是非挑戦してみて下さい。
細かなバリエーションはありますが、基本的にはこの2種類と、850の代わりに830ベアリングを用いた物の計3種類がフローティングギアと呼ばれる物になります。
830ベアリングは850以上に性能が良く、その分高性能なフローティングギアを作成出来ますが加工難易度は更に上がります。
その辺はまた次の記事でご紹介しましょう。
さて、今回はセミフローティングギアの作り方を解説して行きます。
必要な物
・直径3mmのドリル
・ピンバイス又はドリルを掴んで回せる物
・620ボールベアリング(片軸)
・520ボールベアリング(両軸)
セミフローティングの場合、必要な物はこれだけです。
ドリルを使って加工しますが、ギザギザのギアを掴んで作業するので電動工具は危険です。
必ず手動で作業するようにして下さい。
作り方
片軸・両軸共にカウンターギアのベアリングを仕込む側から、シャフトを通す2mmの穴を広げるようにドリルを入れて行きます。
この時、ドリルは最後まで貫通せず、1〜2mm残るようにして下さい。
あとは普通にベアリングを装着して完成。
シャフトとギアが触れる面積を減らす事で、回転抵抗を少なくする事が目的です。
加工の仕方から、片軸のカウンターギアで特に効果が高い改造ですね。
また、同時にギアシャフトをフッ素コートの物に変えたり、シャフトそのものを研磨したりするとさらに効果的です。
慣れないと貫通してしまったりしますが、作業内容としてはそんなに難しく無いと思います。
ちなみに間違って貫通してしまったギアを捨てずに取っておくと、フローティングギア加工の際に素材として使えます。
モーターやローラーももちろん大切ですが、マシンのレベルアップのためにはこう言った細かな改造も必要になって来ます。
セミフローティングならばそこまで難しくないですし、失敗してもリカバリー出来るので是非挑戦してみて下さい。
今回はここまで。
最後までお読み頂きありがとうございました。
ではまた!