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ローラーのスラスト角について


こんにちは、兄貴(@ANIKI_hateblo)です。



今回はミニ四駆の姿勢制御の中でも「微調整」の部類に入る「ローラーのスラスト角」についてお話したいと思います。

そのまま完走出来る場合は積極的に触る必要はありませんが、知っておくとセッティングに詰まった時に役立つかも知れません。


それでは書いて行きましょう。



ローラーには角度がある


皆さんお手持ちのマシンで確認してみて欲しいのですが、フロントローラーにはわずかに前傾角度が付いていると思います。



実車のレースカーなどでは、マシンを地面に押さえつけ、車体を安定させるために「ダウンフォース」と呼ばれる空気の力を使います。


リアに大きなウイングが着いていたりするのはそのためで、あのウイングで空気を受け止めて車体を地面に押し付けています。



ミニ四駆の場合、ちゃんとダウンフォースが効くとされる速度(200km/h)がそもそも出ないため、空力での姿勢制御はほぼ不可能です。

代わりにローラーに角度を付け、地面に押さえる力を働かせるためのものが「ローラーのスラスト角」です。


前傾のローラーによってマシンを地面(コース)に押さえつけ、安定して走行出来るようになっています。



スラスト角セッティング


では具体的にどのようにスラスト角の調整をするのか。


こんなパーツがあります。


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このようなパーツをバンパーと強化プレートの間やローラー取り付けネジにセットする事でスラスト角の調整が出来ます。

半分に切ったワッシャーやポリカボディの切れ端なんかでも代用出来ますが、微調整が難しいです。



また、直接バンパーや強化プレートの角度が変わるように削る方法もありますが、削ってしまうと元に戻せない上、均一に削るのが大変難しいのでオススメしません。




スラスト角は角度が大きい程コースに押さえつける力が強くなり、安定感が増します。

引き換えに、押さえつける事によりコースに対する抵抗が増えるためスピードは落ちます。


逆も同じで、ローラーベースのセッティングなんかと同じく「安定」を取るか「速度」を取るか、と言った具合です。



とは言え、今現在走行に使うようなシャーシはフロントバンパーに最初からスラスト角がついてます。

普通に走行して問題ないようであれば特に調整する必要は無い部分ですね。


ただ、「あと少し安定させたい」なんて時に、2°だけスラストを強くすると良い結果が得られた、みたいな場合があるので覚えておいて損は無いと思います。



バンパーレスにおけるスラスト角



一部の改造で、既存のバンパーを根本から切り落とし、カーボンやFRPで新たにバンパーを作るものがあります。

シャーシのバンパーレス加工なんて呼んだりします。


この場合は、最初から付いているスラスト角が無くなる事が多いため、基本的に自分でスラスト角を調整する必要があります。


この時も角度調整プレートやチップを使うのが便利ですが、この場合はローラー軸ではなく、バンパーの根本で調整するとまとめて角度を決められるので便利です。

逆にローラー毎に細かな調整をしたい場合はローラー軸に取り付ける事もあります。


角度の目安ですが、モーターのパワー=前に進むパワーによって、コースに押さえつけるのに必要な力が違うので、

・トルクチューン、アトミックチューンなどのチューン系モーター:1.5°〜3°

・ライトダッシュ、ハイパーダッシュ:3°〜5°

・スプリントダッシュ、パワーダッシュ、ハイパーダッシュ(両軸)、マッハダッシュ(両軸):7°〜9°

くらいを目安に私は調整しています。


まぁ実際走らせてみて挙動を確認するのが一番早いです。

場合によっては上の数字が参考にならない事も割とあります。

最近の私のメインマシンは両軸マッハダッシュですが、フロントのスラスト角は3°程度しかありません。





いかがだったでしょうか。


「微妙にあのコーナーで安定しない」

「あと少しだけ速くコーナーを抜けたい」


そんな時はローラーのスラスト角をセッティングを変更すると上手く行くかも知れません。

是非試してみて下さい。




今回はここまで。




最後までお読み頂きありがとうございました。


ではまた!